「あるものは百倍、あるものは60倍、あるものは30倍の実を結ぶ」: EE-聖書 Blog

「良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて悟る人であり、あるものは百倍、あるものは60倍、あるものは30倍の実を結ぶのである。」（マタイによる福音書13:23）

But the seed falling on good soil refers to someone who hears the word and understands it. This is the one who produces a crop, yielding a hundred, sixty or thirty times what was sown.

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これは、信仰者を勇気づけるイエスの言葉です。一人の信仰者が、30人、60人、100人の人間を信仰者に変えることができることを意味しているからです。

普通に考えれば、信仰者の心は「良い土地」であり、イエスの言葉という種を蒔（ま）かれると、その1粒の種が、百倍の実を産む、条件の悪い者でも、60倍の実を産む、それより劣化した心（土地）でも、イエスの言葉の真意が分かれば、30倍の実を産む。平均して、60倍以上の実を産む。そのようにして、イエスの弟子や信者の伝道により、イエスの教えは世に広まり、キリスト教と呼ばれる宗教が成立した。

しかし、イエス・キリストや天使から見れば、イエスの言葉を聞く人が種であり、その人を生かしている魂が良い土地であるなら、何倍かの実を結ぶということになる。つまり、良い土地、即ち、良い魂を持っている人が、イエスの教えを聞いて、信仰の潜在力を秘めた種（イエスの信者）となり、その人の良い魂（土地）でさらに信仰を伸ばし、増やし、強化することを意味する。

人間という種が、イエスの教えを聞いて、その本来持っている良い魂という土地で、信仰者という実となって、さらに信仰者という種を増やすことを意味する。

重要なのは、人間は全て種だが、イエスの言葉を聞いて悟る者は、良い霊的状態（土地）を持っているからだ、ということになる。人間という種は、さまざまな霊的状況で生きている。良い霊的状態であれば、イエスの言葉を聞いて悟ることができる。

従って、イエスの言葉を聞いて悟らない者は、霊的状況が悪いことになる。この霊的状況について、人間にはどのような責任があるのか、ということになる。Aという人間も、Bという人間も、似た心を持っている同じような人間であるのに、その魂の霊的状況によって、イエスの教えが理解できたり、できなかったりする。人間は肉体を持った霊だと言われるが、この考えでは人間の実体は霊である、似た心を持っていても、霊的状態が違えば、外からは見えないが、悪魔と天使ほどの違いがあることになる。

そして、イエス・キリストや天使から見れば、 魂の霊的状況こそが、人間の実体であることになる。普通は、魂から心が生じて人間になる、と考えられるが、魂の状況が良ければ、心が聞いたイエスの言葉が霊で育ってその人間が信仰者となって実となり、そこから多くの新たな信仰者が生まれる。

つまり、魂という人間の実体があり、魂から派生した心があることになる。この心が、人間の本質として働く、魂は意識されない。しかし、魂の状態が良ければ、その人間は心でイエスの教えを悟り、信仰者という新たな人間になることを意味する。これは、現実の人間の感覚に従っている。

普通の心霊理論では、魂＝＞心＝＞人間という関係だが、イエスの言葉の流れは、人間＝＞心＝＞魂＝心＝＞信仰者という関係になる。このように、魂、心、人間の関係の流れを変えるのがイエスの言葉であり、悟った人間は元の人間ではなく信仰者だということになる。人間の心はだいたい似たようなものだが、意識されなくても良い魂は人間を信仰者という特別な人間に変えることを意味する。

いずれにしても、イエスの言葉を理解し、悟った人間には大きな力が生じ、イエスの信仰者という新たな人間になることを意味する。