『彼女のためになる裁判をしてやろう。そしたら、絶えずやってきてわたしを悩ますことがなくなるだろう』 (”’I will see that she gets justice, so that she won’t eventually come and attack me!’”) (ルカによる福音書 18:4~5)2025/07/25 13:25

“For some time he refused. But finally he said to himself, ‘Even though I don’t fear God or care what people think, yet because this widow keeps bothering me, I will see that she gets justice, so that she won’t eventually come and attack me!’”

彼はしばらくの間きき入れないでいたが、そののち、心のうちで考えた、『わたしは神をも恐れず、人を人とも思わないが、このやもめがわたしに面倒をかけるから、彼女のためになる裁判をしてやろう。そしたら、絶えずやってきてわたしを悩ますことがなくなるだろう』」。 (ルカによる福音書 18:4~5)

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これは、やもめが、しつこく裁判官に自分のために裁きをしてくれるようにと頼みに来たときに、最初は冷淡だった裁判官も、そのしつこさに閉口して、彼女に有利な裁きをして、彼女を追い払おうとしたことを、たとえ話として語ったときの言葉です。

つまり、何度も、何度も神様にお願いするようにということです。そうすれば、神様は根負けして願い事を聞いて下さるという教えです。

このような、たとえ話を使ったのは、当時の社会でも裁判制度が機能しており、裁判官に大きな権限があったことを意味する。しかし、裁判官を困らせるほど、しつこく自分に有利な裁きを求める人間は少なかった。かえって裁判官の心証を悪くし、マイナス効果になるからです。

しかし、それでもあきらめずに何度も裁判官に訴え、しつこく自分の正義を主張するあわれな女を権力で押しつぶすわけにもいかず、傲慢な裁判官も手を焼いて、その主張を聞いてやるものだ、とユーモアも交えて説明している。

要するに、あきらめずに神様に訴え続けよということです。

日本人の霊能者の中には、神仏は人間の願いは聞き入れない、と断言する者もいる。ただし、願いが霊界では実現したとして、過去形で願い事を述べ、その後は願ったことを忘れて自分の努力を続けるべきだと述べている。そうすれば、その願い事は忘れた頃に実現するというのが、霊能者の主張です。

また、別の霊能者は、願い事は過去完了形で、既に叶ったと断言すべきだという。

イエスも別の所で、「願ったことは、実現した」と思えと述べている。

要するに、いい加減な気持ちで願い事をしても無意味です。それは、神様の想念に叶っており、実現するはずだという気持ちが必要です。空海などの霊能力のある密教僧も、信念をもって神仏に祈り、祈りが実現しないはずはないと思っていたはずです。

これを、祈りの効果という。ただし、まさに命を懸けるような気持ちが必要です。また、よほど霊的な修業をしなければ、祈りの効果は出ない。しかし、それでも、神様なら何でもできる、という信仰心が必要です。

ただし、霊的な信仰心のある人間は、自分の利益になることなどは、神様に願わない。世のため、人のためになることを折るのが普通です。そのような願いや祈りは神様が聞いて下さると信じるのが信仰心です。

なお、祈りや願いの効果は、思わぬ仕方で現れることも多い。むしろ、願いが叶わなかったので、助かったという例もある。願って金持ちになっても、犯罪に巻き込まれ命を落とす例もある。また、願って出世しても、陰謀に巻き込まれて不幸のどん底に落ちる例もある。

全ては、全知全能かつ全善の神様にゆだねるのが、信仰者の姿です。ただし、それでも、あきらめずに神様に祈れば、願いは神様の耳に達するのです。

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