荒野を四十日のあいだ御霊にひきまわされて、悪魔の試みにあわれた (ルカによる福音書 第 4 章) (where for forty days he was tempted by the devil) ― 2026/10/22 13:05

さて、イエスは聖霊に満ちてヨルダン川から帰り、
2 荒野を四十日のあいだ御霊にひきまわされて、悪魔の試みにあわれた。そのあいだ何も食べず、その日数がつきると、空腹になられた。
3 そこで悪魔が言った、「もしあなたが神の子であるなら、この石に、パンになれと命じてごらんなさい」。
4 イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」。
5 それから、悪魔はイエスを高い所へ連れて行き、またたくまに世界のすべての国々を見せて
6 言った、「これらの国々の権威と栄華とをみんな、あなたにあげましょう。それらはわたしに任せられていて、だれでも好きな人にあげてよいのですから。
7 それで、もしあなたがわたしの前にひざまずくなら、これを全部あなたのものにしてあげましょう」。
8 イエスは答えて言われた、「『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。
9 それから悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、宮の頂上に立たせて言った、「もしあなたが神の子であるなら、ここから下へ飛びおりてごらんなさい。
10 『神はあなたのために、御使たちに命じてあなたを守らせるであろう』とあり、
11 また、『あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でささえるであろう』とも書いてあります」。
12 イエスは答えて言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』と言われている」。
13 悪魔はあらゆる試みをしつくして、一時イエスを離れた。
14 それからイエスは御霊の力に満ちあふれてガリラヤへ帰られると、そのうわさがその地方全体にひろまった。(ルカによる福音書 第 4 章)

4 Jesus, full of the Holy Spirit, left the Jordan and was led by the Spirit into the wilderness, 2 where for forty days he was tempted by the devil. He ate nothing during those days, and at the end of them he was hungry.
3 The devil said to him, “If you are the Son of God, tell this stone to become bread.”
4 Jesus answered, “It is written: ‘Man shall not live on bread alone.’”
5 The devil led him up to a high place and showed him in an instant all the kingdoms of the world. 6 And he said to him, “I will give you all their authority and splendor; it has been given to me, and I can give it to anyone I want to. 7 If you worship me, it will all be yours.”
8 Jesus answered, “It is written: ‘Worship the Lord your God and serve him only.’”
9 The devil led him to Jerusalem and had him stand on the highest point of the temple. “If you are the Son of God,” he said, “throw yourself down from here. 10 For it is written:
“‘He will command his angels concerning you
to guard you carefully;
11 they will lift you up in their hands,
so that you will not strike your foot against a stone.’”
12 Jesus answered, “It is said: ‘Do not put the Lord your God to the test.’”
13 When the devil had finished all this tempting, he left him until an opportune time.
14 Jesus returned to Galilee in the power of the Spirit, and news about him spread through the whole countryside.

+++ +++ +++

これは、「悪魔による40日の試み」として知られている箇所で、AIでは、「この場面は、単なる我慢比べではなく、力、欲望、名誉、支配をどう用いるかが問われる場面として理解されています。教会の解説でも、40という数字は旧約聖書の荒野の40年を思わせる象徴的な数とされます(sanpaolo.jp)」とされている。

また、「マタイ福音書とルカ福音書では、特に次の三つの誘惑が語られます。
試み 内容         イエスの答え
食べ物 石をパンに変えよ  神の言葉で生きる
奇跡 身を投げて守られよ  神を試してはならない
支配 世界の国々を与える  神だけを礼拝する
これらに対してイエスは、いずれも旧約聖書の言葉をもって退けています」と説明されている。

しかし、神様から霊的な力を与えられているイエス・キリストは、その力を用いれば、石をパンに変えることも可能であり(多くの人に食物を空中から出現させた)、高い所から落ちても、身を守ることができ(海上を歩かれた)、実際に、今日では世界の多くの国がキリスト教国になっている(アメリカ・イギリスもフランスも、事実上のキリスト教国)。つまり、悪魔の誘惑は、全てイエスによって対応することができ、歴史で実現しているのです。

ただし、イエスは人間として生きることを選ばれたので、通常は、神様から与えられた霊能力は使われなたかった。悪魔は、イエスを挑発して、人間としてではなく、神様から与えられた霊的な力を使ってみろと言ったのです。霊的な力を使えば、もはや、人間として生きるのではなく、霊的な存在となり、人々には人間として接することはできなくなる。霊界では、イエス・キリストの霊は悪魔を踏み砕くことができるが、それは、神様の力が悪魔より強いということを示すだけのことであり、神様が悪魔の存在を許しておられれば、その滅びの時まで、悪魔は存在し続ける。

イエスに勝てなくても、悪魔は、イエスを霊界に引き戻し、人間界での人間としてのイエスの働きを妨害することができる。そうなれば、イエスは霊として、霊界から人間を指導し、援助し、神様の教えを示すだけにとどまる。霊的な感覚を持たない人々には、そのような霊は感じられず、人間としてのイエスを知ることもない。つまり、福音書に書かれたような、イエスの言行録はなくなる。

それは、神殿に神様が祀られていると信じて、人々が神殿に礼拝し、神様の声を自分たちの霊感を通して聞こうとするだけの、従来からの神様への礼拝と変わらないことになる。イエスの出現以前は、神様は、預言者などを通して、何度も神様の声を人間に与えてきたが、その声に人間に従わなかったので、神様は、ついにご自分の一人子を人間として、人間界に送られることにされた。その神様のお考えを妨害しようとする悪魔は、イエスに神様の子である本性を表して、人間ではないということを人々知らせて、イエスは自分たちとは異なる存在だとして、人々から崇められるだけの存在にしようとしたのです。

神様の霊的な力を振るえば、この世の人間界でも、全ての事が実現するが、人々は自分たちとは関係のない霊的な存在の力が現れただけだと考えて、感心をし、霊を崇めても、自分たちとは関係のないことだと考えるものです。つまり、人間的な意味を考えずに、ただ有難い神様の力が現れたと考えて、人間性の向上に役立てようとは考えない。悪魔は、神様の意図を無駄にしようと考えたのです。

しかし、イエスは人間として生きることを選び、人間的に悪魔に対応し、人間でも悪魔に対抗できることを示されたのです。つまり、既に神様は、旧約聖書に記された神の教えを霊として人間に与えておられたので、その言葉を使えば、悪魔に対抗できることを示されたのです。

要するに、悪魔がどんな注文を出しても、イエス・キリストはそれに対応することができる。だから、そんなことが分からないこの世に現れた悪魔は愚鈍なピエロ的な存在だということになる。

むしろ、イエスが悪魔に「お前も霊なら、石をパンに変え、高い所から無事に飛び降り、世界の国々を支配することもできるだろう」と挑発して、悪魔の力を試す立場にあるのです。悪魔が、人間よりも大きな力をもつ霊としての立場から、わざわざ人間の制約を受け入れて人間となった神の子のイエスを、小馬鹿にした態度を取ったのは、まさに、悪魔の愚かさを示すものです。

神様は、イエス・キリストを使わなくても、霊界でも人間界でも、いつでも、悪魔を破壊することは出来るが、人間が悪魔と戦って勝つのを見たく思われたので、悪魔と人間の存在を許しておられるのです。だから、悪魔は、神様に正面切って挑戦すれば、ただしに消滅させられるが、人間となった神様の子を密かに狡猾に攻撃すれば、まだ神様から直接的な怒りはかわないと考えたのです。

それでも、どんなに無駄なことだと分かっていても、イエス・キリストに対する攻撃をやめないのが悪魔なのです。

イエスは石をパンに変える力を持っており、高所から飛びおいても天使の助けを借りなくても無事に済むことも知っており、また、その気になればどんな国でも支配する力を持っていることを悪魔は知りながら、そのイエスの霊能力を使わせようとして、悪魔はイエスを挑発したのです。イエスの神の子としての本性が現れ、人々から崇められ、神殿にでもまつり上げられれば、人々に対する直接的な救済はできなくなると考えたからです。

従来は、ひ弱な人間であるイエスが、必死で悪魔に抵抗する姿だと解説されることが多かったが、哀れな悪魔に人間でも対抗できることを知らしめらために、神様の子のイエス・キリストは敢えて、悪魔に愚直さを装って、人間として対応されたのです。

真実は、イエス・キリストの背後には、悪魔も黙らせるような無限の強力な力があったのです。

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